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月詠み
2nd Story
「それを僕らは神さまと呼ぶ」

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夢の途中。

積雪に残る二人の足跡。

赤い花が咲いた。

鳥居。丁字路。雪明かり。

私を殺したのは誰か。

変わらない結末。白の景色。

落下する三秒間。

走馬灯を見ていた。

彼女の歌。冠菊。プロット。

夢の終わり。

もしも生まれ変わったら。

もしも出逢わなかったら。

そんなことを思いながら、目を覚ました。

それでも私達は今を生きるしかない。

死より麗しいものを知ってしまったのだから。

未来も。幸福も。愛も。

二人なら一つくらいは見つけられる。

そう思っていた。

もうすぐ世界は終わる。

Character登場人物

宇栄原照那(ウエバルテルナ)

阿形千春(アガタチハル)

2nd Story物語

  1. Chapter:001死よりうるわし

    Released on May 29th

    この世界では三十秒に一人が死ぬ。それは病死だったり、事故死だったり。

    たった今、この瞬間も、どこかで誰かが死んでいる。死んだ人の家族や友人にとっては大きな損失かもしれないが、この地球上においてはほんの些細なこと。取るに足らない自然の流れであり、ごく当たり前のこと。

    そして、四十秒に一人が自らの意思で命を絶つ。これもありふれたこと。他愛もないこと。

    ──私が今からすることは、取り立てて騒ぐこともないごく普通のこと。いわば自然の事象の一つ。

  2. Chapter:002ナラティブ

    Released on Oct 2nd

    照那が阿形千春と再会したのは十月の下旬。あの日から数日が経過した頃。それは突然だった。

    放課後。学校の駐輪場。照那はいつも通りの場所に停めていた自転車を出して、サドルに腰掛ける。ペダルを踏み込もうとした瞬間、後ろの荷台に突然何かが乗っかった感覚がして、驚きながら振り返った。
    「やあ。数日振り」

    千春はさも当たり前のように荷台にまたがり、手を挙げながらそう言った。

  3. Chapter:002.307秋うらら

    Released on Aug 21th

    病室の壁に美しい絵画が飾られている。
    目を覚まして、久しぶりにカーテンが開かれた窓を見た時、川田優菜はそんな風に思った。
    窓の向こう、すぐ目の前には少し背の高い樹が立っている。その落葉樹の葉が紅色を帯びて照り輝いていた。

  4. Chapter:003導火

    Released on April 17th

    不規則に乱れる呼吸が、さらに心臓を動悸させる。血管が収縮し、手足の先からじわじわと体温が下がっていく。全身の筋肉が強張る。無意識に握り込んだ手に爪が食い込む。そこから生じるぴりぴりとした軽い痛みを、少し遅れてから感じ取った。

    仄暗い校舎の階段。彼女が上った後を追っていく。上履きの底が地に貼り付くように重い。その足を剥がしながら一歩一歩持ち上げて進んでいく。

  5. Chapter:004

    Coming soon...

  6. Chapter:005

    Coming soon...

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